数の感覚、概念の話を書いていたところで、思い出したのが「大体」という言葉。
娘と接していると、
娘と接していると、それ?!というところがわかってないことが多くて、え?と思わされることがしょっちゅうあります。
この大体、という言葉もそう。
私たちは結構便利に使いますが、娘のような特性を持っているととっても難しい言葉なんですね。
「大体」なんて便利そうな言葉なのにね。
私が娘がこの言葉に弱いことに気づいた瞬間も併せて、書いておきます。
このブログは、
軽度知的障がいを持つ高校生娘の記録です。
知的障がいと分かったのは3歳8か月の時。
田中ビネー:64 wiskⅤ:70前半です
(療育手帳取得済み)
特別枠を利用し、公立高校に進学。
運動、おしゃべり好きな女子に成長しました。
大体という言葉はとっても難しい
娘のように言葉のイメージ力が弱かったり、数の概念が弱かったりすると、「大体」という言葉は悩みの種になり得ます。
例えば、
- 「宿題はだいたい30分くらいで終わるようにしてね。」
- 「ご飯はだいたい茶碗一杯くらい食べてね。」
といった指示が、通りにくいと感じたことはありませんか?
「大体」という言葉が曖昧過ぎる
そもそも、抽象的な言葉のイメージを持つことが弱い娘。
「大体」というものがあるわけでもなく、さらに「大体」という言葉は、人によって解釈が大きく異なりますよね。
こういうのにめっぽう弱い…
「大体」という言葉は、日常生活の中で頻繁に使われます。
ですが、その意味はとても曖昧で、人によって解釈が違ったりしますよね。
例えば、「大体10分くらいかかるよ」という言葉を聞いて、あなたはどのくらい待つことを想定しますか?
5分?15分?人によって感覚は違いますし、明確な答えはありません。
数の概念がなかったり、イメージ力が低い場合は、このような曖昧な表現を理解するのが難しい場合があります。
具体的にどのくらいなのか、数値や具体的な状況で説明しないと理解できないケースもたくさんあります。
この事を理解していると、子どもとの意思疎通でのイライラ、トラブルを減らすことができます。
数でいう大体は区切りのいいところ
私が、娘がこの「大体」という言葉をきちんと理解していないと気づいたのは、日常のとある会話の時でした。
1ヶ月は大体何日あるかわかってる?
(娘、その場にあるカレンダーに目をやり)
だいたい31日でしょ?
‥‥ああ
大体31日って…
そこで初めて、大体というのはなにか区切りのいい数字や確固としたものがあって、その周りも含めて表現するときに使う言葉という認識を私も改めて持ったのです。
これは教えなくては…と思った瞬間でした
日本語って難しい
とはいっても、こういう単語って本当に難しくて、その場その場で理解していくしかありません。
例えば、「ちょっと待っててね。」という言葉を子どもにかけると、それがどれくらいの時間なのか、子どもには難しいし、「全部」という言葉も「全部」というものがないのでわかりにくかったり。
そこで、我が家ではそういった曖昧な言葉を使う時は、より具体的に「1分待っててね。」のように、できるだけ気を付けてきました。
大体という言葉は便利だけれど、誤解を生みやすい言葉でもあります。
お子さんに関わるときには、より具体的な数字や行動を示すと、お互いの認識の違いを減らすことができ、トラブルを減らすことができると感じてきました。
もちろん、すべての会話で気を付けていたらこちらも疲れてしまいますので、なるべく意識しておく、という感じで頭の中に入れておくといいと思います。
まとめ
もし、お子さんが抽象的な言葉の概念把握が難しいという特性をお持ちなら、お子さんの理解度に合わせた言葉選びを意識することが大切です。
曖昧な言葉は便利ではありますが、それだけに子どもとの間にトラブルを生んだり、こちらがイライラする原因になったりします。
ちょっとした工夫と意識で具体的な数字や行動を提示することで、お子さんがが理解しやすくなり、コミュニケーションが円滑になります。
言葉がけでイライラが少し減るんだ!と思って、曖昧な単語を使うのを少し減らしてみましょう。
自分もお子さんも少しでも楽になれますように。
参考にしていただければ嬉しいです。