以前にも書きましたが、言葉をそのまま受け取るので、
よく言えば素直、悪く言えば騙されやすい!
行動範囲が広がった今もかなり危ういですが、もちろん、小学校低学年でも起こりうる話です。
低学年時代、娘や同じ特性を持つお友達から聞いた例を挙げておきますね。
騙されやすいっていうけど、どんなこと?
と思っている親御さん。
こんなこともある、こんなことに注意しておかなきゃ、と
記憶の片隅に止めておいてくださいね。
このブログは、
軽度知的障がいを持つ高校生娘の記録です。
知的障がいと分かったのは3歳8か月の時。
田中ビネー:64 wiskⅤ:70前半です
(療育手帳取得済み)
特別枠を利用し、公立高校に進学。
運動、おしゃべり好きな女子に成長しました。
小さいときはまず○○から始まる
○○、わかりましたか?
小さいときはまずお菓子から始まるんです。
知的障がいのあるお子さんは、周囲の人の言葉や行動を素直に信じやすい傾向があります。なので、言葉をまっすぐ受け取って、騙されやすいんですね。
なんというか…
その言葉の裏にある相手の考えが読み取れない‥というか。
いちいち、深読みしなさい、というわけではなくて、自然に感じられる「ああ、この人こう思ってるのか」みたいなことが思いつかない、というか。
なので、お菓子やおもちゃなどの物をしれっと持ってかれちゃうこともあったり。
娘や同じ特性を持つお子さんの例ですが、こんな感じです。
小学校に入り、近所のお友達と遊ぶことが増えた。
学校で「放課後あそぼ。お菓子持ってきてね」と約束をする。
友達は持ってこない。
まあ、そういう約束をしたら、お菓子を持っていきますよね。で、友達は持ってこなかった。
あーそうなんだ。ま、いっか。
ってなり、あれ?と思わないのが、娘です。
まあ、1度目はいいとしましょう。続くとさすがに
おいおい…なぜ私だけがいつも持って行ってるんだ?
となるところが、ならない。それが娘…。
お友達の例はこうでした。
お菓子持ってきて集まろうね、と同じように約束。
持って行ったところ、
「あなたはそそっかしっくて置いてきちゃったりしたら困るから、私預かっとくね」
と言われ友達に渡す。
そのまま解散…
この場合、その子は「親切に預かってくれた」と解釈します。いいように言われて取られたことに気づかないんですよね。
だって、親切に預かってくれたから。
相手の言葉や、行動をそのまま受け取ってしまう。受け取ってもいいときとそうでない時の判断ができない、これが「騙されやすい」ことにつながるんです。
なので、お友達付き合いをするときには、子どもがそういったことに巻き込まれていないか
いつも注意していました。
頭の回る子、いますからねー…
お友達を信じていないわけじゃありません。嫌いというわけでもありません。
こども同士の付き合いの中で、こういうことは普通にあると思うんです。
ただ、そのやりとりの仕方をきちんと教えておかないと、将来「お菓子」では済まされなくなってくる。それが、私はとても怖いんですよね。もちろん、今も。
芽は小さいうちに積んでおく
小さいときはお菓子や文房具など、比較的小さいものなのかもしれません。
でも、これ想像つきますよね。
年齢が上がってくると、物が大きくなりますし、最終的には「お金」を騙し取られることにつながります。
その例はさすがにまだ周りにはいないので、具体的な話は出せませんが、
安くなるように親切に言ってくれてるんだから、
まとめて契約したほうがいいんじゃない?→高額エステなど
みたいになることは目に見えてます。
もちろん、エステに限らずですね。
向こうは商売
早く契約させたい
あの手この手で商品がいいように言う
という事が見抜けないんですね。
もうこれは、事例を1つ1つ説明して行ったり、小さいことの経験から「物が大きくなったらこうなるんだよ」と説明するしかありません。
とにかく「親切に面倒を見てくれる人なんだ」という思いが先に立つんですから。
なので私はもう
腹黒くなれ!
と極論教えるときもあります。
もちろん、丁寧に説明したうえでですよ?
もっと相手のことを腹黒い視点で見て!と(笑)
そうしたほうがいいとさえ思ったりしてます。
小さな時から伝えておく
知的障がいがあると、やはり判断力が弱いお子さんが多いので、幼少期から騙されやすい傾向にあります。
なので、子どもが小さい頃から、騙されないように伝えていかなくてはいけないんだな‥と感じています。
小学校低学年の子に、相手の行動を疑わせるようなことはしたくないと思う親御さんもいらっしゃると思います。
確かに、相手の行動を疑いたくはありませんよね。
けれど、物事を頭っから信じるのではなくて、一呼吸置くことを伝えておかないと、大きなトラブルに発展してしまうことが多いのが現実。
相手の意図を読み取ることが難しいため、
○○という場合は相手が○○と考えているかもしれない、という事を頭に浮かべて!
とよく話をします。
まだお子さんが小さい場合は、対象が「お菓子」くらいの小さいもののうちに、
- 「持ってきて」が続くのはおかしいよ?
- 自分が持って行ってるのに相手が持ってこないのもおかしいよ?
- 持ってきてって言われても持っていかないという選択肢もあるんだよ?
- それで絶交って言われても、あなたが悪いわけじゃないよ。
言い方は色々ありますが、そういうふうに伝えてあげることが大事だと思います。
私もまだまだ娘に伝えなければならないこと、たくさんあります。
年齢が上がり世界が広がると、問題もそのたびに変わっていきます。
でも、その世界に出て楽しめてるだけでありがたいとも思ってます。
1つ1つ自立に向かって積み上げていきましょうね。