前回の記事の続きです。
前回の記事では、物をなくす原因と今すぐできる簡単な対策についてお話ししました。
- 注意力や集中力が弱い
- 空間認知能力が弱い
- 自己認識が弱い
そんなことを挙げましたが、私がこれ以外に大きな原因では、と思っていることがあるのでそれについ手と、その対策方法についてまとめてみますね!
このブログは、
軽度知的障がいを持つ高校生娘の記録です。
知的障がいと分かったのは3歳8か月の時。
田中ビネー:64 wiskⅤ:70前半です
(療育手帳取得済み)
特別枠を利用し、公立高校に進学。
運動、おしゃべり好きな女子に成長しました。
「違い」を見つけるのが苦手
物をなくしがちな場合、もう1つ大きな原因と私が思っているのが、
違いを見つけるのが苦手
なことです。
今はある程度大きくなり育ってきたので、そこまで不自由を感じることはありませんが、(あ、でも探し物ができないという点ではまだまだなのかも!)幼少期は他と区別ができない、という事は色々は場面で響いていました。
- 同じようなものから自分のものを見つけられない
- 文字を覚えるのが苦手(漢字、ひらがな、カタカナ)
- 形を判別するのが苦手
こんなことですね。
結局、他と区別がつきづらいということは、他と混ざって無くす原因、無くしても探し当てられない原因になっていました。
抽象的な概念の理解が難しい
何度も記事内では触れてきていますが、娘は抽象的な概念の理解が難しいです。
そのため、特に形などの「違い」を理解することが苦手で、同じようなものを区別することが難しかったんですね。
小学校1年の時に、みんなで靴を脱いで体育館に入ったのですが、出てきたら自分の靴がないと言ってます、と先生から連絡がきたことがありました。
ちょうど学校の近くにいたので、すぐ学校に向かうとフツーに娘の靴があるんです。
その時はそんなことまで頭が回りませんでしたが、多くの似たような形の靴の中で、自分の靴の「違い」をとらえて、自分のものをピックアップする力が弱かったんだと思います。
今ではそこまで日常生活に今不便を感じているほどではないですが、
- 色や形が似ているものの区別
- 大きさや形状が違うものの区別
- 模様や柄の違いを見分けること
この辺りに苦手があったので、自分のものへの認識が弱い=なくしものをする
という流れだったように思います。
さて、では、違いをしっかり認識できるようにしていくためにはどんな訓練をして行ったらよいのか、書いていきますね。
違いを認識させるためには
「違い」を見つけるポイントを教える
「違い」を見つけられるようになるためには、
「違い」を見つけるポイントを教えてあげることが大切です。
一例になりますが、さっき出てきた流れで「靴の違い」を見つける練習をするのであれば、色や形、大きさ、模様などの違いを理解しなくてはいけませんよね。
娘の場合は、その時の「着眼点」が定まっていなかったことが、大きな原因でした。
どことどこを見比べて、「違い」を探すかがわからなかったんですね。
視覚的に一度に入ってくる情報量が多いと、混乱してしまうんです。
なので、何に注目するのかを指示してそこを見比べる訓練を療育では取り入れてました。
色だけに注目して違いを見つける練習
形だけに注目して違いを見つける練習
そういう練習を重ねていくと、違いを見つける力が身につけやすくなります。
また、こういった「違い」を認識する力をつけるためには、具体的な言葉を使って説明することも大切です。
靴の赤と青が違うね!
とか、
靴の底が、こっちは黒だけどこっちは白だね
とかそんな感じです。
日常生活で、違いを意識したような言葉かけをしてあげるとよいと思います。
療育の場はヒントを得に行く場所であって、療育に行っているからと言ってそれだけで何かが改善していくわけではありません。
日常生活にそのヒントを取り入れて、過ごしていくことがとても大事だと思います。
話がややこしくなるので、また別で詳しく書きますが、「ちがう」「同じ」という言葉自体も曖昧なため、具体的な言葉を使って説明することで、「違い」とは何か?という事を理解しやすくなりますよ。
さて、次は
「違い」を見つけるポイント周りの情報量を減らすという対策記事に続きます。