インクルーシブ高校で勉強についていけなかったら?
知的障がいを持つお子さんの進路を考えるときに、インクルーシブ教育実践校(以下インクルーシブ校)を考えていらっしゃる親御さんは多いですよね?
インクルーシブ校に入学したとしても、勉強についていけなかったらどうなるの??
そんな疑問を抱いている親御さんのために、インクルーシブ校での勉強の様子をもう少し具体的に書いてみることにしました。
インクルーシブ高校に関する記事へのアクセスが多いので、もう少し具体的に書いてみます。
具体的には、
・勉強についていけなかったらどうするの
・成績はどうやってつくるの
・赤点でも進級できる?
という疑問に関して、娘の学校での対応についてまとめてみました。
※あくまで娘の学校での一例ですので、若干他校では違うところがあるかもしれません。
公立校なので足並みは基本そろっているとは思いますが…。
このブログについて&プロフィール
このブログは、
軽度知的障がいを持つ高校生娘の記録です。
知的障がいと分かったのは3歳8か月の時。
田中ビネー:64
(療育手帳取得済み)
特別枠を利用し、公立高校に進学。
運動、おしゃべり好きな女子に成長しました。
勉強についていけなかったら?
勉強についていけなくてもある意味当たり前
衝撃的ですが、事実です。
知的障がいを持っていることがこの枠で入学する条件なので、付いていけなくても 当然。
でも、できることは一生懸命努力してね、そういうスタンスです。
小テストや課題もみんなと同じですので、同じことをやります。
こんな感じの課題が出たりします。
我が家の取り組み方としてはこんな感じです。
など、一緒にやります。 もし発表がある場合は、フリガナを振ることもあります。
もちろん、親の手が入っていることは先生たちもお分かりだと思いますが、 あえて何も言われません。
入って当然なので。
もちろん、ノータッチでもOKだとは思いますが、私は課題を通じて学んでほしいことがあるので、 必ず目を通すようにしています。
ですが、思い返すと格段に中学の頃より楽になりました。
出来なくてもできるところまで、と理解していただいていることが こんなに楽だと思っていませんでした。
成績のつき方
成績については、配慮が必要な科目は(うちの場合は特に英・数・理など)「 配慮あり」で成績がつきます。
配慮あり、の注意書きがあるといえばいいのかな?
配慮が必要のない教科はそのままみんなと一緒の基準で成績がついています。
どの科目に配慮がいるかというのは、個々人で「個別指導計画」というのが立っていて、関わってくださるすべての先生が個別に目標を立ててくださっています。
親のほうにも毎学期の個人面談で確認が入り、担当の支援担任の先生と共有している感じです。
点数が取れなかったとしても、出席し、テストを受け(もちろんできるところは努力してくださいね)、提出物を出していれば理不尽なことにはならないです。
この点では、本当にストレスフリーです。
中学では個別の特性に配慮がなく、点が取れなければ即成績が下がる、という感じだったので、今がとてもありがたいです。
赤点でも進級できる?
赤点は一般的な感覚ですと、平均点の半分ですよね。
もちろん、取ってくる点数は赤点ですが、赤点で進級に響くという事はありません。
進級に響くのは、出欠席のほうです。
とにかく「学校に来ることが大事です」と説明会でも、入学してからも何度も言われました。
ですので、勉強面では心配はいらないと思います。
私も娘が勉強についていけるかが一番心配で、先輩ママお二人に聞いてみたのですが、 お二人(特に接点のないお二人)がそろって、
「勉強は心配しなくていいですよ」
とおっしゃっていたので思い切って飛び込みましたが、本当に心配はいらないし、娘に過度な負荷をかけずに済みとてもありがたいと思っています。
楽ができるというよりは、できることを一生懸命やれば見てくださる、という感じでしょうか。
褒めてくださる先生が多いので、自己肯定感にもつながっているようです。
今から、この環境があと2年ちょっとだと思うともっとこの先生たちにお世話になりたい‥と思ってしまいます。
まとめ
今回はインクルーシブ校について、
勉強についていけなかったら?
成績はどうやってつくの?
赤点でも進級できる?
という疑問について、解答をまとめてみました。
インクルーシブ校を考えているけど、勉強がすごく心配という親御さんに向けて、娘が通うインクルーシブ校での勉強面での対応についてまとめてみました。
来年度からインクルーシブ枠のある高校も増えますし、 ご参考になればうれしいです。